この度、第11回九州山口薬学会ファーマシューティカルケアシンポジウムにて

弊社薬剤師の原敦子(緩和薬物療法認定薬剤師)が登壇させていただきました。

「ICT(情報通信技術)とAI(人工知能)時代における薬剤師業務の現状と展望」というテーマの中で、

「実践から考える遠隔服薬指導~メリット・デメリットから見る今後の展望について~」という演題で

遠隔服薬指導のメリット、デメリット、なぜオンライン診療が普及しないのか、今後の展望としてオン

ライン服薬指導の都市部での解禁、薬機法改定(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に

関する法律)にあたり、推測されることなどを講話させていただきました。

 

[講演内容]

日時:2月8日(土) 14:40~

場所:別府国際コンベンションセンター B-Con Plaza

〒874-0828 大分県別府市山の手町12番1号 TEL:0977-26-7111

【内容】

1.国家戦略特別区域法を活用した遠隔服薬指導事業の登録事業所として認可をいただき、全国初の保険適用での

 遠隔服薬指導を実施した実例

・弊社では2例実施した実績がある。

・薬局から遠方の患者様で、元々、在宅訪問で服薬指導をしていた患者様であり、条件面が合致し遠隔服薬指導を

 実施するに至った。

2.遠隔服薬指導のメリットとデメリット

 (メリット)

・スケジューリングを行い服薬指導が実施できる(生活リズムを崩しにくい)

・テレビ電話の操作も簡単。画質、音声もわかりやすい。

・患者様が高齢でありオンライン用のアプリ使用が困難であっても付添の方のスケジューリングを行えば問題なく

 実施できる。

・薬剤師の在宅訪問にかかる時間削減とコスト削減に繋がる。

・相対的に患者様の負担金が減った。

 (デメリット)

・患者様が高齢で付き添いの方がいない場合は、オンラインで使用するアプリを使用できない場合がある。

(ITリテラシー、デバイスやソフトのアップデート)

・デバイス(スマートフォンやパソコン)を持っていない。

・デバイスに係る費用、医薬品の運送費用の問題(患者様、薬局のどちらが負担するのか)

・医薬品の配送はどこに依頼するのが適切なのか。

・動画記録の手間

・訪問診療との差(多少の費用負担があっても訪問の方が良い)

・遠隔服薬指導はオンライン診療を受けた場合の処方に限定される。

・現段階ではオンライン診療が普及、浸透していない。

(オンライン診療がなされていないと遠隔服薬指導を実施できない)

・オンライン診療→遠隔服薬指導(この間にタイムラグが生じる)

 

3.今後の展望

・国家戦略特別区域限定から全国解禁へ(オンライン服薬指導)

・自宅だけでなく職場などへ医薬品の配送

・オンライン服薬指導システムの充実化

・デバイスの負担料や配送料のルール整備

・在宅ワークによる働き方改革

・オンライン服薬指導の実績、準備が出来ている薬局が選ばれる時代へ

・薬機法が改定となり、遠隔服薬指導を実施するハードルが下がり、なおかつ、オンライン診療の保険点数が

 上がることがオンライン診療及び遠隔服薬指導の普及、浸透に繋がる。

・オンライン服薬指導の広がりは今後、注視していく必要がある。

(遠隔地ではなく、都市部で広がりを見せれば遠隔地へ医療が行き届かないことが懸念される)

 

▼プレスリリースに関するお問い合わせ先

Hyuga Pharmacy株式会社 担当者:総務部 後藤祐弥

〒816-0802 福岡県春日市春日原北町2丁目2番1号

TEL:092-558-2120 / E-mail:y.gotou.@kirari3.com